Out of Far East

東アジアの文化歴史の個人的覚書

生き方・友情

『キューポラのある街』を久しぶりに鑑賞

1年前『キューポラのある街』をテレビでやっていることがわかり久しぶりに観た。数十年ぶりなので、あらためて知ることもあり、思わず涙ぐんでしまったり、おかしくて苦笑いしたり最後まで楽しんだ。 吉永小百合さんがほんとにいい俳優だということを再認識…

友情と擬似家族をえがく韓国ドラマ「黄金時代」

十数年前の韓国ドラマ「黄金時代」は友情と擬似家族もテーマにしているように私は見えた。日本以上に家族や一族意識の強い儒教伝統社会において、親以外の血縁がほとんど出てこなかったことが印象深い。 焦点をしぼるために、あえて主人公たちをみな一人っ子…

韓国ドラマ「黄金時代」を観て戦中の徴兵制を考えた

十数年前にみた韓国ドラマ「黄金時代」は戦中のことを考えさせてくれた。 ドラマは民族系銀行の内紛の周辺を描いているので、戦時色はあまり出ていなかった。 本土とは違い、朝鮮半島には空襲もなかったし、強い思想統制もあったので、表面的にはのんびりし…

日韓併合時代をえがく韓国ドラマ「黄金時代」

もう十数年前に観たドラマだったけれど、とてもおもしろかった。 きっかけは、ネット上で日韓併合時の朝鮮半島や日本本土が描かれている珍しいドラマと知ったからだった。途中で挫折した「チャングムの誓い」と違い、全20話とそんなに長くないので、とりあ…

沢村貞子と左翼活動

あとにも先にも毎回楽しみに観たNHK朝の連続ドラマは、往年の女優沢村貞子さんの若い日をモデルにした『おていちゃん』だった。 事情があって見逃してしまったら、ちょっと引きずってしまうぐらい熱が入っていた。 もう40年もたっている! 共感するものがあ…

北朝鮮帰国事業を描く映画『キューポラのある街』

1961年に出版された同名の小説『キューポラのある町』は現在は公共図書館で探すのは苦労すると思う。 多分書庫に保管されているだろう。 しかし、アジア図書館では、少なくとも私が勤めていた時期はKOREAを知るための文学書の1冊としてさりげなく棚に納まっ…

『北朝鮮で兄は死んだ』を読んで

著者はまったく記憶にないかも知れないが、私は小学校中学年ぐらいのかわいい彼女を覚えていた。 「お兄さんが……」という話も当時ちらっと聞いた記憶がある。 ン十年ほど前に先輩に頼まれてほんの短い期間塾講師の替わりをしたことがあった。 ドリルをさせて…

須賀敦子著『コルシア書店の仲間たち』

2008年にBS朝日で再放送された「須賀敦子―静かなる魂の旅」で初めて知った作家だった。 放送予告で興味がわいたのだが、「好きになりそうな人なのに、名前を知らなかった」というのが大きな動機だった。 その後もNHKで特集番組があったので、興味深く観…

『女たちの肖像ー友と出会う航海』を読んで

『女たちの肖像』は、私が変わっていく過程でそばにあった本だった。 著者は中村輝子さんというジャーナリストで、人文書院から1986年に発行されたもの。 ユニークな創作活動で知られた6人の女性の手軽な入門書のようにわかりやすく書かれた本で、それぞれが…

作家ハン・スーイン(Han Suyin)の自伝

自宅の本については断捨離をすすめてきたので、この作家の本はもう手元にない。 2012年に96歳でスイスで亡くなったという訃報を得て感慨深いものがあった。 1916年にユーラシアンとして中国で生まれ育ったけれど、中国人としても西洋人としてもはまりにくい…

ハンナ・アーレントの著作と映画

むずかしい哲学書は読めないのに、アーレントの本は読みたくて仕方がなかったときがあった。 振り返ると、人生の山ではなくてやっぱり谷にいた時期だった。 しかし、せっかく手に取っても、ペラペラとめくってみた段階であきらめることが少なくなかった。 難…

気高い娼婦たち

若いころ観た映画や読んだ小説の中に出てきた娼婦たちのことを、思い返してみた。 もう数十年前の記憶なので、内容はあやふやだし、記憶違いが多いかも知れないが……。 文芸作品に脇役として出てくる娼婦たちは、当時の上流階級の紳士淑女からも庶民の女たち…