Out of Far East

東アジアの文化歴史の個人的覚書

辛亥革命からの学び 『偉大なる道』第2巻④ー11

 彼は、外国にも共和中国に同情を寄せ、孫博士を支持した市民がいたことは信じている、といった。だが彼は、亡命中のロシア革命の指導者V・I・レーニンが、まだ孫博士が大総統だったころに、ジュネーブで発表した文章においてとった立場を知るだけだった。

 

 レーニンは書いた。――孫博士をヨーロッパやアメリカの諸共和国の大統領とくらべることはできない。そのわけは、彼らは、すでに長く「その精錬期の理想を放棄したブルジョアジー」の手中の事業家、代理人、もしくは道具にすぎないからだ。しかし孫博士は、とレーニンは書く。
「偉大な革命的民主主義者であり、気高くかつ勇敢」であり、その国家再建の計画は、戦闘的で誠実な民主主義精神に息づき、率直に中国大衆の問題を提起している。――朱将軍は、帝国主義列強が「自由主義者」と呼び「中国を統一安定することができる唯一の強者」と呼ぶ袁世凱を分析したレーニンの言葉も、正確に暗唱することができた。

 

 「このような自由主義者は、いつどこで裏切るかわからない。昨日は皇帝をおそれて、その前でぺこぺこし、それから力の転換を見、革命的民主主義の権利を予感すると、皇帝を裏切った。

明日は民主主義を裏切って、どこかの、旧い、または新しい『立憲君主』と取引をするだろう」

 

 朱将軍は、あの革命期とその余波について、さらに語りつづけた。

 

 「30年間の革命運動の経験が私に教えてくれたのだが、革命は、科学的理論にもとづいた革命政党をもたなければならない。革命軍ももたなければならないが、戦うだけでなく、力の源泉である大衆とともに、民主的制度が実行されるように見守る軍隊でなければならない。革命的な言葉だけではだめだ。多くのものが、今日、孫逸仙の言葉を口にしながら、実行で裏切るが、もし孫逸仙の本当の弟子ならば、民主主義を恐れたりしないはずだ」