Out of Far East

東アジアの文化歴史の個人的覚書

『偉大なる道』第5巻「大革命について」を読んで

この巻では、1926年から1927年7月中旬ぐらいまでの期間の軍閥と外国人支配に対する闘争が描かれている。

国民党右派、左派、共産党などの政治的確執は水面下。

蒋介石が北伐軍総司令官として台頭し、歴史に名を残していくプロセスがわかりやすい。

現在の中国が外国からの干渉を警戒し、さけようとする国情も歴史的にみれば理解しやすいと思う。

武漢三鎮の武漢、漢口、武昌の町がよく出てきて、辛亥革命だけでなく大革命の時期でも武漢が政治的に重要な拠点だったことがわかる。

 

映画や本になってよく知られている3人の宋姉妹も登場してくる。

映画では長女はお金を愛し、次女は国を愛し、三女は権力を愛したと語られているが、言い得ている。

長女はほとんど政治的に目立つことはなかったけれど、裏で実質的に宋慶齡以外の宋一族を動かしていたのはこの女性といわれている。

気になるキーワードは、


張作霖――満州軍閥日本陸軍との関係は濃厚。

 

畜妾――孔子の教えでは推奨されていたと読んだことがあるが、確認したことがない。

    軍閥の妾の数の多さにびっくり。

 

イギリス軍――中国への干渉の仕方が露骨だ。

 

軍閥の堕落――

 

万県事件――イギリス軍による中国への4回目の干渉。
      イギリス人は自国の近代史をどう教えられているのか。

      第二次世界大戦が終わったときは同盟国のような関係だったので、それ

      までのことは帳消しされた感じがする。

      数と露骨さでは、日本軍の方がはるかに上回っていたのはたしか

      だが……。

 

葉挺――鉄軍の指導者として活躍

 

賀竜――鉄軍の指導者のひとりだが、ユニークなキャラと経歴の持ち主。

    現在中国に「賀竜スタジアム」という施設があるのだが、その賀竜のこと。

    どういうふうに「賀竜」になっていったのか興味が尽きない。

 

政治指導員――軍指導者だけでなく、政治指導員としての毛沢東周恩来の名がこの

       ころ浮上してくる。毛沢東は論文を仲間内に発表している。今なら

       ネットで自分の主張をある程度まとめて発信することか。

   

毛沢東陳独秀の確執ーかんたんにいえば農民や農村をどう組み入れるの違い。

           やっとわかってきた。

 

彭湃――農民組織者のひとり。純粋な人だ。

    

劉伯承――朱徳のように軍閥から共産党に転向した軍指導者。

 

上海ゼネストーー2回とも周恩来が企画したと。3回目で周恩来も捕まるが、脱走に

        成功。敵の将校が積極的に追わなかったから。ここで死んでいても

        不思議ではない人だ。

 

土地の分配――農民みずからがこのころから始めた。ただし、土地の分配は中国の歴史

       上民衆蜂起があれば、必ずしたこと。それを太平天国もある程度やり、

       中国共産党が徹底的におしすすめることになる。

      

南京事件(1927年)――蒋介石反革命の態度をとるようになるきっかけに

           なった。外国が濃厚に関係していたようだ。

            

上海虐殺――宋慶齡が怒りを表現する。

      故孫逸仙夫人として初志を貫けた理由のひとつに、周恩来夫妻との

      水面下の友情があったとどこかで読んだことがある。

 

蒋介石と宋美齡の結婚――宋姉妹の長女宋アイ齢のシナリオですすんだ結婚。

            大富豪孔祥煕夫人としての地位を利用して、かなり大胆で

            無節操なふるまいで資産をさらに増やしていった女性。

          

つづいて第6巻は、大虐殺をくぐり抜けた革命側の新たな戦術が展開される。