Out of Far East

東アジアの文化歴史の個人的覚書

第九回紅軍代表者会議での毛沢東の報告 『偉大なる道』第7巻②ー7

 古田の紅軍代表者大会で朱将軍は、紅軍成立以来のあらゆる行動を回顧しながら、年次軍事報告をおこなった。毛沢東は政治問題について報告したが、それは単に紅軍とソビエト地区についてだけではなく、国内情勢からさらに彼が知るかぎりの国際情勢にまでおよんだ。

 

 毛沢東はこう報告した。――現在は、きわめて不幸な時代だ。なぜなら、資本主義世界では経済の大恐慌がおこっており、外国帝国主義と結びついた国民党の支配体制は、中国をますます深く、植民地的従属状態にひきずりこんでいるからだ。国民党の独裁が成立してから3年足らずのあいだに――と毛は報告したが、この点については、朱徳も彼の報告において、同じ事実をのべた――、中国の鉱山や製鋼、製鉄、紡績工業の株式の大半が外国人の手中におちいった。英国とベルギーの資本家は、有名な江西省大余のタングステン鉱山を買収しようとしている。このことは、なぜこれらの外国の資本家が蒋介石に、紅軍を絶滅し、「平和と秩序」を回復せよ、と強硬に主張しているかを部分的に説明するものだ。


 中国はたえざる経済恐慌のなかにおかれている。しかも、世界恐慌の深化にともなって中国の恐慌もいっそう激化している。中国の大都市では数多くの工場が閉鎖され、あらたに何千もの労働者が失業者集団のなかになげこまれている。今なお操業をつづけている工場では、賃金の安い子どもや婦人が青年男子にとってかわりつつあり、しかも、これらの子どもや婦人でさえ、死にものぐるいでストライキに立ちあがっては、こん棒と銃火で弾圧されている。物価は下落し、蒋介石と馮玉祥将軍との華北における新しい戦争は、さらに数百万の農民を破産に追いこんでいる。これらの農民たちは、匪賊や浮浪者に転落したり、その日の一碗の米をえるために軍閥軍の兵隊になったりしている。