Out of Far East

東アジアの文化歴史の個人的覚書

東北をめぐる国民党との確執 『偉大なる道』第12巻④ー4

 中国共産主義者は、国民党が満州で活動することや、役人を送りこんで中ソ友好同盟条約にしたがって平和にその義務を実行することに反対ではない、とも彼は言明した。

 

 「だが、次のことだけははっきりといっておかなければならない」と彼はつけ加えた。「中国共産主義者は、過去14年間、抗日闘争を通じて東北の人民とつながっていたし、戦争中は八路軍が東北の人民といっしょに河北・熱河・遼寧解放区を樹立したのだ。だからわれわれは、東北の民主的再建に関心をもたざるを得ず、人民が現に獲得している民主的権利を破壊されないようにする義務があるのである……

 

 「混乱の根本原因は、国民党が東北の人民の意思を無視して、彼らの一党独裁を押しつけようとしていることである。国民党の役人は人民と協力することを拒み、彼らの民主的権利を否定する。国民党はアメリカ軍にたより、それをつれて東北に踏みこんでいる。またある種の反動家たちは、東北を反ソ基地、したがってまた第三次世界大戦の戦場として、利用しようとさえたくらんでいる。このことが、東北人民のあいだに懸念と反感をまきおこすのだ。じっさいアメリカ軍が華北にいることでさえ、絶対不必要なことなのであり、まして東北に入る権利など、まったくないわけだ。……もし国民党が反人民的な反民主的な政策をすてないならば、決して東北の人民とのあいだの争をなくすことはできない……

 

 「東北の人民は、地方自治を確立し連合民主的地方行政を作り上げることを提案しているが、そうすれば民主的復興の模範地域になるだろう。これが東北問題を解決する最善の方法であり、それを実行することは、統一中国の主権をそこなうことではない。

 

 「国民党は、東北において人民に政権を返し民主主義をおこなうという約束をまず実行すべきだ。それが東北人民の国民党への不満をしずめ、全国統一の強化を大いに助けるだろう」

 

 東北ではこれまでの14年間に――と朱将軍はつけ加えた――共産主義者の指導の下に行動した10万人の地下工作者が殺された。今では、林彪将軍の指揮下に30万人の部隊がいる。