Out of Far East

東アジアの文化歴史の個人的覚書

友情と擬似家族をえがく韓国ドラマ「黄金時代」

十数年前の韓国ドラマ「黄金時代」は友情と擬似家族もテーマにしているように私は見えた。
日本以上に家族や一族意識の強い儒教伝統社会において、親以外の血縁がほとんど出てこなかったことが印象深い。

焦点をしぼるために、あえて主人公たちをみな一人っ子にしたのではないかとさへ推測している。

特に上層階級のチェフンも婚約者も兄弟姉妹の存在がドラマの中ではまったくなかったので、一人っ子のように見えたが、現実ではありえない。
銀行の資産を巡る攻防を描いているので、普通は兄弟や従兄弟等々何らかの一族が出てくるものだと思うが。

別に韓国だけのことではないが、お金があるところにはいろいろな親族が集まってくるものだと思う。


そのあたりの確執がまったくなかったので、このドラマは血縁関係とは別の世界で、純粋な信頼にもとづく人間関係を描くことに成功しているように思えた。

 

また最終話まで飽きずに観れたのは、民族系銀行の頭取であった父を殺害されて孤児になったヒギョンが、恵まれない境遇の中でけなげに生きていく姿への好感と、ヒギョンが誰と最後は結ばれるかという好奇心のためだった。

婚約者のいるチェフンだったが、カンチョル同様、ヒギョンの近くで好青年として存在していたからだった。
さらにドラマはややこしくて、ヒギョンの父親の殺害に関わっているのが、チェフンとカンチョルの父親だった。

チェフンの父親は上昇志向型人間ゆえの野心と野望があった。
カンチョルの父親は誠実だが貧しい境遇ゆえに持つ「弱さ」があった。
チェフンとカンチョルはそれぞれの親の動機を知った。どうなるか?
―うーん
想像していなかったけれど、結末には納得できた。

時間の余裕ができたら、韓国語の勉強を兼ねて、もう一度主人公たちに会いたいと思わせる作品だった。